玉川上水を散策する前に読むと良さそうな本、武蔵野大学の廣瀨裕之先生の『刻された書と石の記憶』をご紹介します。
玉川上水沿いに建つ3つの石碑(國木田独歩の詩碑と文学碑、松本訓導殉難碑)を碑に刻まれた「書」と「刻」と「石」から多角的に読み解いています。
この本を手に取ったのは「松本訓導殉難100周年講座」で廣瀨先生のお話を聴いたのがきっかけ。石碑を前にして、碑文に語られる事件以外の碑の形式や作品に注目するという見方が新鮮に感じられたのです。
2つの國木田独歩の石碑では、三鷹駅の地理的な位置の解説から始まり、石碑建立が土地の歴史と関わっていることが分かります。
玉川上水沿いは、遊歩道として整備されていて、木々の緑の中をお散歩することができます。この本を読んでからだと、お散歩途中で石碑に出会うのが楽しくなってくるとおもいます。
国木田独歩や武蔵野市の歴史に興味がある方にお勧めの本です。