武蔵野市立 ふるさと歴史館では、市指定文化財を中心にした『武蔵野市の歴史と文化財の企画展』を開催しています。
◆展示期間 2015年12月24日(木)
◆場 所 武蔵野市立 武蔵野ふるさと歴史館
(武蔵野市境5-15-15)
展示では古代~近世~近代まで、武蔵野の時代背景を文化財と歴史上の出来事で解説し、歴史の流れを立体的に捉える事ができる内容となっています。
今回限定で公開された武蔵野八幡宮所蔵の「蕨手刀」は始めて一般公開された資料としても注目の一点です。
(↑8世紀代の蕨手刀(左)と土師器(壺)/武蔵野八幡宮から出土)
(↑蕨手刀は鉄製の刀で柄頭が蕨の若芽のように渦をまく意匠から命名された。古墳時代の終わりから奈良・平安時代にかけて盛行した刀。北海道から九州にかけて出土しているが、北海道・東北での確認例が8割を占める。)
近世は、現代につながる都市が作られた時代でした。市内に伝わる古文書や検知帳(土地台帳)などの実物を見る事によって、1660年代に開発が始まった吉祥寺村・西久保村・関前村・境村の新田開発の時代を知る事ができます。
(↑開発は計画的なものであったっため「幟」に似た短冊型の耕地が多いことが検知帳の記述でもうかがえる。)
その後、開国への道を歩むことになった日本は欧米諸国による政治的・経済的影響を受け、世界史の大きな動向に巻き込まれていきます。
(↑江戸の風俗を描いた”浮世夢はなし”ではペリー来航時や生麦事件での人々の様子が具体的にみて取ることができる。)
近代は、国民国家が成立する時代へと入り、近代化が欧米列強諸国に追いつくことを意味した。軍事力も重要な要素であり、次第に対外戦争に対応するものへと移行していきました。
(↑明治38年の境停車場に掲げられた”日露戦争凱旋門扁額”(画面右)が公開されている。)
武蔵野市の重要な文化財である『武蔵野市域における「地引絵図」』では吉祥寺村・西久保村・関前村と同新田・境村と同新田の4村の幕末から明治期にかけての景観を知ることができます。
絵図の地割を観察すると、昔の地割と現在の地割が似通っていることがわかります。
是非、昔ながらの名残を発見してみてください。きっと面白いことが見つかりますよ!
更にスペシャルに楽しみたい、歴史をもっと知りたいと言う方は、武蔵野ふるさと歴史館・学芸員の高尾さんに解説をお願いできます。
たっぷりある知識の引き出しからエピソードを切り取って、歴史や人々の生活、文化を解説してくれます!(本当に良く解る)