実は武蔵野市が発祥の地だった野菜”うど” 恒例の『うど品評会』開催

うど1

シャキシャキとした歯ごたえと清々しい香りが特徴の野菜”うど(独活)”は今が旬です。

東京を中心に関東各地で栽培されていますが、実は武蔵野市・吉祥寺がうど栽培発祥の地で、江戸時代後期(天保年間)から現在まで約200年にわたり栽培が続けられています。

うど

吉祥寺産のうどは『東京うど』として全国に知れる農産品となっていますが、吉祥寺で栽培が始まったころは多くの関係者が技術開発、改良に尽力し現在に至っています。 
毎年、市内の生産者が出来を競う『うど品評会』が恒例となっています。会場では真っ直ぐに伸びた純白の”うど”が春の香りを漂わせています。
また、即売会やうど料理の試食会もあり、うどの春巻きとか、ラーメンにうどをトッピングなんて言う目新しいメニューを体験できますよ!

うど品評会

開催日  2016年2月22日(月)
場 所 JA東京むさし・武蔵野支店
即売会 11:45~12:45 1階入口前
品評会の一般観覧 12:00~13:00 2階会議室

昨今では、京野菜や鎌倉野菜など、産地名を改めて冠することでアピールするご当地野菜がブランド的な人気を博している中、江戸から始まり、明治、大正、昭和、そして現代まで、生産が続いている野菜は『伝統野菜』と呼ばれ関心が高まっています。

JA東京中央会では江戸期から始まる東京の野菜文化を継承する在来種・在来の栽培法等に由来する伝統野菜を『江戸東京野菜』として商標登録し(2011年)、現在約30品種がブランド化されています。
それら『江戸東京野菜』のひとつが『東京うど』で、それぞれの江戸東京野菜には歴史的ストーリーがあります。

  • 吉祥寺発祥『東京うど』のストーリー
    武蔵野には大きな川が無く、米を作るには適さなかったという地理的理由もあり、収入源となるうど栽培が始まりました。
    江戸後期の野菜と言えばホウレンソウや小松菜、ネギが中心で今ほど種類が豊富ではありませんでした。そこに香りの良い『うど』が登場し人口100万人を数える大消費地江戸市中で人気の野菜となりました。
  • 武蔵野うど栽培の歴史を伝える『うど橋』
    JR中央線武蔵境駅から徒歩約10分。玉川上水の桜橋と境橋の間にうど栽培の歴史を伝える『うど橋』が架かっています。橋の東側には『独活の碑』があり、次のような碑文が刻まれています。
    「今から180年前(天明5年頃)よりこの土地の人々は薪炭をつくり、または落葉の温熱で軟化独活を栽培し、生活していた。近年栽培法がいろいろと改善されて、早期大量出荷され、全国に東京うど特産地として有名になった。このたび、由緒ある玉川上水への橋をかけられるのにあたって、特産地の名をとどめるため独活橋と命名されたものである」
    うど橋

東京うどの他、練馬大根、亀戸大根、品川かぶ、寺島なす、などは名前を聞いたことがあると思いますがこれらも東京野菜に認証されています。
例えば、練馬大根には、幕府の五代将軍・徳川綱吉が練馬で大根をつくらせた…などのストーリーがあります。

大都市東京に『江戸東京野菜』という歴史と伝統を語れる野菜があるなんて魅力的だと思いませんか。

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