「ジャズと春樹と武蔵野と」を聴いて

昨日、成蹊大学公開講座「ジャズと春樹と武蔵野と」に行ってきました。

雨に曇った成蹊大学のケヤキ並木を抜けると、Bill Evansの”Waltz for Debby”が聞こえてきました。

秋の嵐の中を600名近くの方々が、「ノルウェイの森」を探訪されました。

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『ノルウェイの森』は、三十七歳になった主人公のワタナベトオルが、ボーイング747機でハンブルグ空港に到着するところから始まる。

しかし、この飛行機はどこから飛んできたのか、なぜハンブルグに来たかも知らされないいまま、読者は主人公の回想の世界へ導かれる。

ワタナベは吉祥寺に下宿して、ボーイフレンドを自殺で失った津田塾大生・直子とデートを重ねるが、やがて直子は姿を消し、彼女が精神を病んでしまったことを手紙で知らされる。

講師の宮脇俊文教授は、「壊れそうな卵の殻の上を割れないようにそっと歩く」Miles Davisの演奏を紹介しながら、ワタナベが生きた時代のジャズ喫茶の反体制性や、物の豊かさと引き換えに心の貧しさだけが残った時代について語りました。

村上文学のキーワードとも言うべき、閉塞感や喪失感、生と死のイメージに包まれた会場では、

「僕はどこでもない場所のまん中から緑を呼び続けた」という『ノルウェイの森』の末尾の文章のような、

行き場のない不確かさを共有して印象深い講座は終わりました。

12月11日(土)にはトラン・アン・ユン監督による映画『ノルウェイの森』が公開されます。

井の頭公園もロケ地になっているということです。

成蹊大学公開講座「むさしの~昨日・今日・明日~」は、これからも続きます。

各回ごとに完結した内容ですので、今回見逃してしまった方も是非どうそ。

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