令和7年4月16日~20日に開催された
「旧赤星鉄馬邸」一般公開の見学に伺いました。
「旧赤星鉄馬邸」の建物は吉祥寺駅北口より、歩いて16分程の場所にあります。
令和3年に市に無償で寄贈され、令和4年に国の「登録有形文化財」に指定されました。
昭和9年に日本モダニズム建築の先駆者である「アントニン・レーモンド」により設計された「旧赤星鉄馬邸」。
皆さんに幅広く、知って頂く取り組みの一つとして、令和4年10月に1回目の一般公開が開催され、今回で6回目になります。
前回は「旧赤星鉄馬邸 オープンガーデン」が開催されました。建物内の公開だけではなく、音楽ライブや手作りワークショップ、絵本など書籍の販売やカフェなど飲食コーナーの出店も行われ、今後の利活用についての話し合いが行われました。
大好評だったようで、次回以降の一般公開がどんな開催になるのか、今から楽しみです。
それでは建物の中へ。
お庭の満開の藤棚が見える、1階の日本間です。「旧赤星鉄馬邸」は昭和19年に日本軍に接収された後、昭和31年からは修道女会の施設として使用されてきました。
そのため、畳はなく、左手のガラス棚も以前は襖になっており、隣室と繋がっていたそうです。
後ろを振り返ると、「旧赤星鉄馬邸」の見どころの一つでもある、設計者の妻「ノエミ・レーモンド」が設計した、造り付けの家具があります。
こちらは夫人室です。(こちらもお庭の藤棚が見られます。)
当時の女性が使用することを想定して設計されているようです。
右端には着物を入れるための引き出しがあります。
左側には化粧道具などの細かいものが使いやすいように、小さめの引き出しがあります。弧を描いて開くところもステキです。
こちらは子供部屋の造り付け家具です。
大きな扉は洋服をかけるためのものでしょうか。
引き出しも大小があったり、ガラスの引き戸の棚は、何か飾るのによさそうです。
こちらは、天井まである造り付け家具が圧巻の書斎です。
右手奥の棚は、入口から廊下のようになっており、丸窓は外光を取り入れるようになっていて、玄関ポーチの庇と同じデザインになっています。
2階から見えるお庭です。
「旧赤星鉄馬邸」保存のきっかけの一つとも言いえる、緑豊かなお庭です。イスやテーブルが用意され、訪れた方がくつろいでいる様子が見えます。
2階の各部屋から、このステキなお庭が見えるようになっていて、室内は明るく開放的です。
そのお庭に降りていくと、噴水もあって想像以上の広さでした。
外観だけでなく、中の設えも見ごたえがあり、建築に興味のある方も、家具やレトロな内装に興味のある方も楽しめるのではないかと思います。
まだまだ、見どころたくさんの「旧赤星鉄馬邸」。
紹介したいところがたくさんありますが、次回以降の一般公開とそれに続く、未来への利活用を楽しみに。
「旧赤星鉄馬邸」の情報や、これまでの取り組みについては、武蔵野市のホームページにも掲載されています。ぜひご覧ください。